捉え方が違うから面白い
こんにちは。ポッキーの日でしたね。(間に合わなかった...。)
11月11日生まれの友達は例年通り、プレゼントにポッキー貰っていました。そろそろ「もういい」ってなりそう(笑)
因みに、私はポッキーよりもトッポ派です。チョコも明治よりガーナ派なので、ロッテのチョコが好きなだけなのかも。
こんなに話題にしているけど、ポッキーの日らしさのあることは特に何もしていないです。
今回書こうと思うのは、全くポッキーと関係ありません。映画の字幕翻訳について。(全然違うでしょw)
大したことではないし当然かもしれませんが、訳し方が人によって大きく違うことに面白さを感じました。
今期、映画翻訳の授業を受けており、そこには幾人かの学生がいるわけで、その分違った訳し方があります。自分ではこの訳しかないと思っていても、予想外だったり、いいなと思えるような、他の学生の訳に出会えるんですよね。
その授業で1コマ使って見たのが『街の灯』(City Lights)
かの有名なチャールズ・チャップリンの作品ですね。
内容を大まかに説明すると、目の見えない女性を、浮浪者役のチャップリンがたーくさん助けるお話。
女性はチャップリンのことをお金持ちの男性だと思っていたのですが、最終的に目が見えるようになった時、チャップリンがその助けてくれた人だと気づきます。
その時のセリフが、「You?」
今回はこの部分をそれぞれ訳してみました。
「あなたが」「あなたなのね」「あなたなの」「あなたですか」「あなただったの」「うそ」
これが実際に出された訳案。
大体小さな違いですが、そう訳した意図が面白い。
「あなたが」「あなたなの」は予想外の身なりのチャップリンに対する驚きが前面にでて、時にはマイナスな意味のある訳。
「あなたなのね」は、確信と再会の喜びを込めたもの。
「あなたですか」は、不安と敬愛を表したもの。
そして「あなただったの」は、過去のことであるという思いが見えるようにした訳。
下の二つは女性が考えた訳なのですが、恋愛感情でなかったり、過去の出来事になっていたりで、割り切った訳になっていることに対して、
「女性ってそういうところあるからな。気をつけろよ、ほんまに(笑)」と男性教授が言っていました。(過去に何かあったのかもしれない)
また、予想外だったのが「うそ」という訳。
訳した人によると、喜びと信じられないという感情らしいのですが、「ほんとに」ではなく、「うそ」なのが面白いですね。
また、Youの要素がどこにもなくて、そういった思い切りのある訳ができるのは、訳した人の性格が出ている気がします。
この映画は音声の無い、サイレントムービーなので、効果音やBGMはありますが、肉声は入っていません。必要なところに文字が出てくるだけです。
それでも見ていて物足りなさを感じることはありませんでした。流石後世に残る作品ですね。
また、目の見えない女性役の女優さんの演技が素晴らしい(演技のことは全然知りませんが)
最後の終わり方も、先ほどの写真のチャップリンのアップに、短調な音楽が流れて終わるのです。見る人によって大きく捉え方が変わるので、訳も様々でした。
何も考えなくても楽しめる作品だと思うので、よかったら見てください。
では、良い一日を。